小悪魔に踊らされた男の悲劇。 『トランスフォーマー:ダークサイドムーン』

戦国モノとかヤクザ映画とかで「ほら、あの男を倒せばアンタの天下だよ!やっちまいなよ」なんて男をけしかける女、なんて図式がよくある。
パターンとしては、その気になった男は無惨な末路を迎える事が多い。


さて
トランスフォーマー:ダークサイドムーン』


せっかくなので3Dで観た。
アバター』の時はかなり重たい眼鏡だったが、今回のモノはかなり軽くなっている。
眼鏡オン眼鏡も可能。

自分は別途自分の眼鏡に装着出来るクリップタイプを購入(200円)したが、いずれにしても装着による疲労度は少ないと思う。


字幕が浮いてるのが、ちょっとノイジーかな。
画面の暗さは思ったほど感じなかった。


全体的に映像は見応えあるし、バンブルビーは相変わらず可愛いヤツで、二時間以上飽きる事なかった。(もう少しタイトにしても良いかなあって気持ちもあるけど)
ただもっとダークでもっとハードな展開を期待し過ぎていた為、物足りなさはある。
もちろん緻密なストーリーが求められるタイプの映画じゃない。
サムが窮地に陥った時「待たせたな!」って感じでオプティマスやバンブルビーが現れるベタさを素直に楽しめる作品なんだけど、あともう一味欲しいって感じ。

やっぱりミカエラが途中退場しちゃったのが残念だね。新ヒロインのカーリーも充分魅力的で良いんだけど、ミーガン・フォックス降板の経緯が経緯だけに設定の無理矢理感が拭えない。
どっちがどうという事じゃなくて、前2作からの繋がりが途切れたみたいな気になってちょっと寂しいんですよ。ミカエラがそのまま出ていればもっとシリーズ物としてのエクスタシーが得られたと思う。

キャストでは個人的にジェリー役のケン・チョンの登場が嬉しい。『ハングオーバー』のチャウさんをやったあの人です。出番は少ないが、素晴らしいコメディリリーフぶりで良い仕事をしてた。


まあ、色々言ったけど、やはりオートボットディセプティコン達の戦闘シーンは見応えあるし、3D感を楽しめるシーンも多い。
第1作にあったワクワク感や驚きは少ないかもしれないけど、楽しい作品だと思います。
観た者同士でワーワー言いながら話したくなるね。
「顔出しの愛嬌ある表情も良いけどバンブルビーはマスクしている時がカッコいいよね」
とかホッピー飲みながらダラダラやりたい。

以下ネタばれ感想メモ。

  • 何と言ってもカーリーにそそのかされてセンチネルをタコ殴りにするメガトロンさんですね。カーリー恐ろしい子
  • しかも、オプティマスに「まあ、しばらく休戦しようや。俺がいないと寂しいだろ?」なんて弱気な事言って、あっさりやられるメガトロンさん…。
  • 今回はスタースクリーム兄さんも出番少なかったなあ。あっさりやられちゃって…。
  • サム両親は今回も良い味でした。サムママの妙なリベラル感がたまらない。
  • パトリック・デンプシーはただの嫌味な二枚目ポジションかと思ったら、こういう悪役も珍しいね。
  • 一つ目のショックウェーヴ?あいつカッコいいな。ていうか最初喋ってなかった?そのあとすっかり無言になったけど。
  • 最後、オプティマスはそれこそ暗黒面に堕ちるのかと変な期待をしてしまったが、もちろんそんな事はなかったね。