このスクラップがC-3POになるのか!的な  『X-MEN:ファーストジェネレーション』

という事で『X-MEN:ファーストジェネレーション』を観てきた。
シリーズ化されスピンオフもあるような作品なので、当然、世界観が出来上がっている。その広がった世界観の「始まり」を描くとなると、どうしても「まどろっこしく」感じてしまうのは致し方ないところなんだろう。
前半はエリックの復讐譚の部分の方が印象強く、チャールズ側のエピがイマイチ弱く感じるのも、その原因のひとつか。
しかしエリックとチャールズが出会って、徐々に仲間を増やしていくあたりからはテンポ良かったと思う。
個人的にはレイヴンとハンクが初めて会う場面からスイッチが入った感じだ。ふたりの出会いはラブコメ的展開を見せる一方で、ミュータントとしての「自我」とか「誇り」とか「共存」とか、とにかくそういったこの作品のひとつの軸を表している場面になっているからだろうか。
ちょっと残念なのはアクションシーンはほとんど予告編で観てしまっていたので、それほど新鮮味がなかったところ。最近はこういうパターンが多いね。


さて良く言われるようにX-MENシリーズをまったく観ていなくてもこの作品は楽しめる。事実自分はシリーズ未見で、ミュータントという設定もおぼろげだし、ヒュー・ジャックマンが髭ズラのウルヴァリンをやっているという知識しかない。それでも問題ない。
とはいえ、やっぱりプロフェッサーXがゲーハーだとか、下半身不随になっているとかって設定は知っておいて損はないんだろうな。シリーズ体験者の方がより楽しめるんだろうなというのは想像できる。「将来はげちゃったりしてねw」(いや、禿げるんだよアンタ!的な)


ミヒャエル・ファスベンダーは皆が言うようにカッコいい。ジェームズ・マカヴォイも特徴ある顔で好きだけどね。
あとジェニファー・ローレンスもなんかジュリエット・ルイスが出てきたときのようなちょっとした驚きを感じる女優さんで楽しみな感じだけど、何しろハンク役のニコラス・ホルトですよ!今知ったんだけど、彼『アバウト・ア・ボーイ』のマーカス君じゃないか!!大きくなったなあ…。
ケヴィン・ベーコンは流石というところ。個人的ツボは「こんなカッコ悪いヘルメットは取っちゃおう」という所。カッコ悪いもんな、アレ。
さりげなくマイケル・アイアンサイドが出ていたのは『スキャナーズ』へのオマージュか。って違うよな。


てな訳で、X-MENシリーズの入門としては優秀な出来だと思う。ちょっと観たくなったし。今後シリーズ化するんだろうし、続編が出来たら観に行くのは間違いない。多分。