バリントンはエドワード・ノートンにもデヴィッド・ボウイにも見える、時がある。一瞬ね。

連敗もあった。連続イニング無得点もあった。
交流戦なんてなければ良いのに」って言いたくなるようなシビアな戦績だったが、終わってみれば少し寂しさも感じなくもない。普段行かない西武ドームやマリスタ(じゃなくてマリンフィールドか)に行けるしね。
そんな交流戦も終わり、長いインターバルを終えて再開したリーグ戦。
いやあ、今日はまさにCarp Strikes Backと言うにふさわしい試合だったんじゃないか。快勝快勝。


試合が終わってからこんな事言っても後出しジャンケン状態だけど、8回表の中日の攻撃。スリーアウト目となった東出のファインプレー。あれ見て確信しましたよ、わたしゃ。
「今日は勝てる」と。
ベンチに引き揚げるバリントンのガッツポーズ。これで勝てなきゃウソだと思ったね。
そして今日から戻ってきた赤松から始まったその裏の攻撃。
決してクリーンなヒットじゃないけど、武器である足を活かした出塁。続く小窪のバント。そして天谷の四球。
赤松、小窪、天谷の仕事。これを見てまた思ったね。
「確実に勝ったな」


で、前田ですよ。代打前田。
確かにここ最近、というか今季の前田は結果が出ていない。大きな期待のあとに訪れる落胆。
そんなシーンは何度も味わった。
「だ、大丈夫。前田ならやってくれる…よな」
そんな期待と希望とちょっぴりの不安が混じった感情をキレイに吹き飛ばすツーベース。そしてセカンド上で小さくガッツポーズをしたあと首をひねる前田。
もうね。顔がニヤケるやら目が潤むやらで忙しいですよ、こっちは。


照れながらも饒舌にヒーローインタヴューに応える前田。
冗談混じりではありながらアツい事を言うあたり、相当嬉しそうだった。
しかしその一方で言葉の端々に「終わりの決意」を感じたのは気のせいだった事にしておこう。


さて、5位ではあるが首位との差は絶望的な数字じゃない。赤松も戻ってきた。廣瀬も戻ってくるだろう。
カープもう終わっちゃったのかなあ」「ばかやろう、まだ始まっちゃいねえよ」