キラキラとデコレーションされた日本刀。これで戦います。『JPN/Perfume』
何かを好きである事を留保というか逃げ道付きで宣言するのはみっともないことではあるけれど、まあ、そこは人間の卑しさというか情けなさであって。
例えば「Perfumeが好きだ」という事に対して「いや、曲が良いんだよ。クラブっていうかフロアっていうかそういう音でね。かっこいいよ。うん」なんて言いながら、なんとなく自分の保身を図る、のはこれはまあ仕方のない話なのかもしれない。
という事で
Perfumeの新譜「JPN」
を聴いた。
- アーティスト: Perfume
- 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 発売日: 2011/11/30
- メディア: CD
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いやはや正面突破で来たね、というのが第一印象。「クラブサウンドで云々」「サブカルチャーとしてなんたら」そう言った隙を与えない。
非常によく出来たポップアルバム。
この晴れ晴れしくも気恥ずかしい華やかさと言ったら!
確かに自分も「edge」を偶然耳にして「な、なかなかやるじゃないか!」と思ってPerfumeを聴き始めたクチだ。
そういった層にとって「edge」とか「GAME」のような目に見える形でのソリッド感の少ない今作は物足りなく感じるかもしれない。
しかし、ここでのポップさには強さのようなものがあると思っている。
それこそ80年代歌謡としても通じるような堂々とした姿には圧倒されると言っても良い。
特に新曲の「心のスポーツ」や「Have a Stroll」が良い。聴けば聴くほどあまりの眩さに「これ俺が聴いてはいけないんじゃないだろうか」と思ってしまうくらいだ。
彼女たちの持つ刀にはキラキラしたデコレーションがされているかもしれない。
しかし切れ味はそのままだ。
エッジの効いた切れ味抜群の刀で斬り込んでいく。
「私たちは、これで戦える」
そんな力強さを感じたのでした。