手のひらを太陽に。 5/12(土) Perfume JPNツアー追加公演(武道館)雑感

取れないと諦めていた武道館のチケットだったが何とか当選しまして…。
という事で九段下へ行って参りました。

東京の中心、日の丸が掲げられた武道館。JPNという名を冠したツアーのひとつの締めくくり*1にはここがやはり相応しかったのかもしれない。

今回は二階席の西、さらに後方の席。
確かに良席とは言わないが、それでもステージの近さは感じられる。
スピーカーが視線を遮ったり、ステージの一部が見切れる箇所*2もあったが、そんなことは小さな話。


とにかく彼女たちのliveのパッケージとしての完成度の高さには毎度、心動かされる。
セットリストは前回さいたまスーパーアリーナで観た時とほとんど同じと言っていい。
そういう意味で言えば新鮮さはないといえばないし、意地悪な言い方をすれば、まったりとしたMCを含めてスポイルされた空間になりかねない。
しかしそうはならないのが不思議なところで。


MCで「私たちは神じゃない。普通のひとたちなんです」とか「このイモっ子娘たちが・・・」などという三人が、いざステージの上で放つ輝き。
キラーチューンである「fake it」では煽られるままに身体を動かし、新曲でのキュート過ぎるパフォーマンスにやられながらの3時間はあっという間。
単なるインターバル曲にとどまらない「JPNスペシャル(仮)」中田ヤスタカ書き下ろしの曲と映像がカッコいい。あそこでトイレに行くのは確実に間違いです。
そこからの「Glitter」への流れは、ほんと何度観ても盛り上がる。
そして埼玉でも感じたけど、光と影の織りなす演出が良く出来ている。ホール内に飛び交うレーザーの美しさもさることながら、個人的に気に入っているのが影。
ライトに照らされて踊る三人のシルエットがスタンド席に影となって映っている。このシルエットが踊っている様子が2階席からだと良く見えた。もちろん影については計算されている演出ではないだろう。
しかしこの偶然の産物とでもいえる大きく映ったシルエットが美しかった。


Liveでのコール&レスポンスは個人的には好きではない。「のってるかー!」「いえーーーい」なんてパロディでしかないだろうと思ってる方だ。
そんな私も彼女たちのLiveでは、キチンと言う事を聞いてしっかりとリアクションを取る。
その方が楽しいというのもひとつであるが、何と言うかそうしてあげたくなるんですよね。
その最たるものが本編ラストの「MY COLOR」で。
埼玉の時同様、というかおそらく今回のツアーでは定番となっているのだろう、「みんな手を出してー!せーの!」の掛け声で一斉に手を突き出す。
今回は必殺のフレーズ「1回しかやらないからね!」がなかったような気がするけど、それでも「この曲はみんなで作っていく曲です」という煽りは、なかなか上手いと思います。
liveの乗り方なんて個人の自由だし、自分だって何でもかんでも「いえーい」ってやってる訳ではないんだけど、ホントこれは先生の言う事をちゃんときいてヤル方が圧倒的に正しい。


自分がこのliveの3時間だけはイノセントな存在になったような気がしながら、九段下の駅へ向かう。
今日くらいは飲まないで帰ろうかと思ったが、気がつけば塩辛で熱燗をひっかけているのでした。

*1:いや正確にはこのあと沖縄があるんですけどね。まあホールツアーの最後って事で。

*2:一方でステージの舞台裏の様子(といってもステージから降りる姿とかだけど)がちょっと垣間見れたりといった良さもある。