やる前から終わった後の心配するバカいるかよ!『ももいろクリスマス2013』12/23 西武ドーム

という事で言ってきました西武ドーム

ももいろクリスマス2013 美しき極寒の世界

いや寒い。判ってはいたけど寒かった。
ヒートテック長袖+Tシャツ+薄めのパーカ+グッズユニ+厚手のジャケットという装備で行ったが、それでも寒い。
熱燗でも飲んで身体を暖めたいところだけど、飲酒厳禁を守る。そもそも尿意問題もあり、開演前からLIVE終了までほとんど飲食していなかった。
そんな中で口にした山田うどんのパンチ(モツ煮)は評判に違わぬ味で美味しかった。暖まったし。

開演前にはご丁寧にブリザードの効果音が流れている。そしてメンバーの煽りナレを聴きながら、じっと開演を待つ。
30分遅れで開演。もちろん入場や物販その他にまつわるドタバタについては改善の余地多いにあり、という状態ではあったが、そのこととLIVEとは切り離して考えたい。

今回の席はスタンドBブロックの一桁列。野球観戦としては悪くない席だが、ことLIVEに関してはステージからも遠い。ただ全体が見渡せるということでそれほど不満はなかった。
冒頭のプライド演出はいつもの通り。去年のSSAでは火柱の温度を感じたが、さすがに今回は体感温度に変化はなし。安定の杏果泣きについてはモニターでは確認できなかった。(ちょっとモニターが小さかった気がする)
選手紹介の際の村主さん登場演出。奇しくもSSAでは日本選手権が行われているはずだ、とちょっとそんな事も考えながら観ていたが、彼女のエンターテイナーぶりが発揮されたスケーティングはとてもマッチしていて良かった。

ド頭は”どどんが節”で祭り気分を一気にヒートアップ、と読んでいたが、”僕セン”だった。言われてみれば、そりゃそうだ。
セトリについては、あの曲がこの曲がといっていてはキリがない。
早い段階で”労働”や”猛烈”を演ったのは「暖め」の意図があったのかどうか。
限定CDの新曲は、ももクロちゃん達が楽しそうにやっているので良しとしたい。マイクスタンドも新鮮だったし、広瀬香美の曲も遊び心があって悪くない。GOUNN衣装でないGOUNNも初めてかもしれない。カ・ル・マ!の所は思わずコールしたくなるが自重しておいた。

LIVEが始まれば寒さなど飛んでしまっていて、トイレ問題も全くなかった。トイレと言えばインターバルのアニメをトイレタイムに使う人が多かったけど、あれは何気に観ておいてよかったと思う。最後ちょっと泣きそうになりましたよ、おじさんは。
恒例の”サンタさん”でのマジックショー。切断マジックはネタがあることはもちろん判っているが、それでもなかなかの出来。歩き出す下半身が怖い。最後は高さんとしおりんの下半身が入れ替わって「ちがーーーう!」みたいなボケがあるのかと思ってたら、それはなかった。そして「鉄板です!」を連呼する杏果を微笑ましく眺める。

さて全体が見渡せて良いじゃないか、と自分を納得させていたスタンドB席であったが、思わぬクリスマスプレゼントが待っていました。
気がつけば通路にロープが張られているので「おや?もしや…!」と思っていたら数m先の通路をトロッコが通過するじゃありませんか!!
左右から迫ってくる「ももたまい号」と「高さん&あーりん号」、そして遠くから迫ってきたかと思えば疾風のごとく通り過ぎて行く「杏果自転車」。
ブロック最前列ではなかったが、それが幸いで、丁度眼の高さを通過するももクロちゃん達。いやー眩しい。ほとんど曲の記憶がない。
回数は少ないが、過去の参戦史上、最短距離での遭遇に夢心地。
ここからラストまでは独特の高揚感があった。そして毎度のごとく”白い風”には泣かされる。特に今回の村主さんを取り入れた演出が効いていたと思う。彼女が滑り終えたタイミングでの高さんの「アスファルトー♩」の破壊力。個人的には本編のハイライトだった。
終わった後の余韻に浸る間もないgdgd茶番もまた彼女達らしい。「この曲最後だったんだけど」という杏果のツッコミも含めて。
この時点でかなりの満足度だったわけだけど、まさかそれ以上のカタルシスが待っていたとは。

overtureで弾けた後に登場したももクロちゃん達は白いシスター風(あるいは「給食のおばちゃん」)衣装で登場。黒い週末のきっかけは、あーりんのグルグルパンチから高さんのゲホゲホ。この始まり方好きです。
杏果の「でんぐり返しだ!」や高さんがどうしてもやりたかったという「だんご三兄弟」などでワチャワチャやっているのを微笑ましく観ているところで告知タイムがやってくる。

国立2DAYS。
まず目に入ったのは涙ぐむしおりんだった。彼女の涙を観て、こちらの涙腺も緩む。気がつけば全員泣いていて、高さんに至っては号泣に近い。あーりんでさえも進行ができなくなっている状態で、おそらく段取りを指示されたのだろうが「そんなのできないよ!」と言っている。

そこからは怒濤の展開だった。最後の生声あいさつまで感情がエスカレートしていく。
高さんがほとんど歌う事のできなかった”あの空”、そして”スターダストセレナーデ”。アンコールの一幕は、誤解を恐れずに言えば解散コンサートのようなカタルシスすら感じた。
それだけ国立という舞台を大きく感じていたという事かもしれない。ちょっと時期尚早ではないか、という思いがあったことも否定しない。下手したら国立がゴールになってしまうんじゃないかという危惧すら抱いていたことを告白する。
しかしそんなものは杞憂だった。数分後に19歳の女の子から発せられた言葉に打ちのめされることになる。

我らがリーダー夏菜子ちゃんの一言は、ある意味gdgdで体をなしていない状態で始まった。「え〜何だろ。何言えばいいんだろ」となかなか言葉が出てこない。会場全体からの声援に涙を堪えるのに精一杯という状態。
そんな彼女が突然言い放った言葉。

「こうなったら、どこまで行けるか見てみたいなって思って」
「みんながついてこれなくなる、脱落しちゃうような場所へ」
「それでも、皆はついてくるのが判っているから」

なんという殺し文句。
一字一句正確ではないが、とにかくチマチマ小さい事を考えていた自分が恥ずかしくなる決意表明。無意識とも言える突発性で、こういう言葉が出てくるのが彼女のとんでもないところだ。直後に「百倍返しだ!」をドヤ顔でやるところも含めて。

こういう事があるから見逃せない。

気がつけば3時間。しかしあっという間の3時間だった。笑いあり涙あり、格好良さあり、ちょっとした苦笑いとそして眩しさ。
とてもいいLIVEだった。
帰りの西武球場前駅の大混雑にはうんざりしたけど。