i hate reboot Tシャツ欲しいよね。『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』

もちろんメダリストには敬意を払っているし、他の選手を貶めるつもりはまったくないが、それにしても真央ちゃんのフリーはとんでもなかった。
これほど大事なのはメダルではない、という事を証明したオリンピアンがいただろうか。
バンクーバーでの里谷多英の怒濤の攻め(彼女は転けてしまったけど)にも似た気迫と矜持を感じる4分間でしたね。
それにしてもエキシビションでの町田くんのエアギターは素晴らしかったけど、後ろからのカメラアングルを見たときに××しているように見えたことは内緒だ。

という事で
キック・アス/ジャスティス・フォーエバー

漏れ聞く評判から期待値を下げて臨んだが、いやいや面白いじゃないの。
パロディとベタ、そして飛び散る血のバランスが良く取れていたのは前作と比べても遜色はないと思う。ヒットガールの「よ!待ってました」感は、やや弱まったような気もするけど、例えばゲロマシンによるリベンジの痛快さは、キャリーのアナザーサイドとでも言えるようなもので良かった。(ちなみにクロエちゃんの『キャリー』は未見)
確かにアメコミヒーローとしての葛藤は、もはやパロディとは言えないほどで、キックアスを観ているのかスパイダーマンを観ているのか判らなくなりそうにならないでもなかったが、しかしその「真っ当な葛藤」が与えてくれるカタルシスは否定できない。
能天気な「じゃすてぃす・ふぉーえばーーー」のかけ声には、やや腰砕けになりそうだったし、ヒットガールがほとんどためらいなくその輪に入っていったことに違和感がないわけではない。
あるいはマーカスの間抜けっぷり/役立たずぶりやトッドの扱い/振る舞いに疑問や苛立ちを抱いたところもあるが、そういった部分は大きな瑕疵にはなっていない。
前作とどちらか好みかと言えば、もちろん前作を挙げる他ないが、それでも続編としては文句がないのではないでしょうか。
と同時に(クレジット後のエピローグの事は置いておくとして)、今作で完結した方がスッキリする。
もちろんヒットガールの物語は見続けていきたい気持ちもあるけど、少なくともデイヴのキックアスとしての役割は終わっているような気がするのは、ドクター・グラヴィティの爽やかな笑顔を目にしたからかもしれない。

ま、続編が出来たら観ますけどね。